【はじめに】

 このブログは裁判関係に特化したブログで、個人的な事は勤めて書かないようにしています。しかし今回、管理人に、ある「事件」が起きましたので、しかもそれは萌景さんの裁判を担当している弁護士さんとのトラブルでしたので、一応記録しておきたいと思います。

 トラブルは今月22日に司法記者クラブで起きました。私は裁判が始まる前に司法記者クラブで幹事社に名刺を渡し、会見に入る手続きを済ませていました。

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 【質疑応答】

 4月22日、午後4時から都内の司法記者クラブで「愛媛ご当地アイドル自殺訴訟」の第二回口頭弁論後の記者会見が開かれました。

午後4時から 被告側代理人により、開催。 会見資料が配られました。
(会見詳報はまたの機会に)

 出席者 渥美陽子 松永成高 宮西啓介 

会見資料をもとに、渥美弁護士らの裁判の報告と資料の説明があり、その後質疑応答〜
※被告側記者会見の後半に望月弁護士が現れ、少しトラブルがありました。下に書き出してあります。

 私の質問は以下の通り

 私「萌景さんがHプロにこんな目に会うんだったらもう死にます、とか、直接的なもの、自殺の方法をスマホで検索したとかではなくて、誰の、どこに対して萌景さんが死にたいと思ったのかが、わかるものは存在するんですか」

被告側代理人「こちらでは把握しておりません」

他、読売新聞の記者の方が次回期日と法廷番号を聞いて、私の最後の質問

私「原告のお父様のご職業は」
被告側代理人「分かりません」
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右から松永成高弁護士、渥美陽子弁護士、宮西啓介弁護士 宮本祥平弁護士(都内の司法記者クラブで)


【原告側ERA弁護士たちによる記者会見】


午後4時半から 原告側記者会見 原告代理人から主張対比表が配れ、説明が行われました。

 出席者 望月宣武 佐藤大和 河西邦剛 向原栄大朗(全員がお顔をあげているいい写真が取れませんでしたので、いずれまたの機会に)

質疑応答

私「差し支えない範囲でよろしいのですが、筆頭原告の大本茂さんのご職業を教えてください、会社員であるとか、自営業であるとか、プライバシーに踏み込まない程度で結構ですが、お仕事を教えていただきたいのですが。報道ではほとんど出てこないので、明らかにしていただきたい」

望月弁護士「質問の趣旨はわかりますが、様々な原告ご家族に対する誹謗中傷とか、いろいろな事がネットで書かれたりして、私生活に重大な影響を及ぼしかねない状況でございますので、プライバシーに関わることに関しては積極的に回答する事はございません」

私「ありがとうございます」

私「それから、萌景さんがhプロの扱いが酷くて辛いというような、今時の子供なら「事務所しね」みたいな事を書いて亡くなっているんじゃないかな、というのがあるんですが、ラインとかでお友達に「事務所がひどいので死ぬます」とか親御さんにでもそうですが、”最後の一言”、のようなものは確認はされておりますでしょうか」 

望月弁護士「少なくともこちら側が把握する限り、誰か第三者を積極的に攻撃するような発言は、最後までなかった」
私「ありがとうございます」

私「あともう一点だけ。リーガルファンディングに関してです。今、この裁判は募金によって運営されていると聞いています。リーガルファンディングの立ち上げた第一号案件だとも書いてありました。手数料を10%引いて原告に渡す、というふうに書いてありましたが、どいういう概算で渡されているんでしょうか?会計というのは、どうなっているんですか」

望月弁護士「それはリーガルファンデングに伺っていただいたら、いいんじゃないかと思います。我々は原告代理人としての会見ですので・・・」

私「役員なさってますよね、望月先生は」

望月弁護士「こちら原告代理人としての会見ですのでリーガルファンデングについては・・・」

私「この裁判の運営ですよね、資本ですよね、それについて聞いてはいけませんか?」 

望月弁護士「聞いても構いませんが、原告代理人としてはお答えする立場にございません」

私「わかりました、ありがとうございます」
  
河西弁護士「さっきのですね、やめる事に当たって第三者に開示する事はなかったかという話ですが、公式的な発言としてはメンバー同士で足を引っ張り合うところもあったりするわけなんですね。なのでメンバー間において事務所の社長がひどいとかそういう発言してる事はなかったですが、他方で、LINEでも証拠提出さしていただいてるところで「愛の葉リーダーしんどい、辞めたい」というLINEは残っています」

私「ありがとうございます」

 他、記者からの質問はなし

 【司法記者クラブで「壁ドン」事件】

 これでこの日の記者会見は終わり、地裁で待ち合わせをしてる人がいたので、資料をまとめて会見室のドアから飛び出そうとした私の目の前で、いきなり男性の手が出てきてダン!とドアが閉められました。

 「!?」呆然とすると望月弁護士が片手でドアを押さえたまま私の前に回り込み、至近距離で「ひこうき雲さんですよね?」と言い「お名刺を、交換させてください」と詰め寄ってきました。

私「あの、急いでいますので、また・・・」とドアを開けようとすると、望月弁護士はまたすごい勢いでドアを押さえました。今日もらった資料を無くさないように脇でカバンを挟みながら両手でドアノブを掴んでドアを手前に引き開けようとすると、また押さえられ、所謂、押し問答になりました。私は何度もドアを開けようとしますが、流石、ヨットマンの腕力はものすごく、ドアはびくともしませんでした。(ヨットは最後、腕力が勝負)仕方なく、幹事社(テレビ東京)の人に「今、拘束されました!」と助けを求めましたが、無反応でした。(幹事社については下記1を参照のこと)
(よりにもよって、テレビ東京・・・)



 「なんで弁護士がこんなことをするの?」と怒りがこみ上げて来て、ドアの前に立ちふさがる望月弁護士に「今、私を私人逮捕しましたね?」と非難しました。かなり違いますが、今から思うと「不当に自由を奪われた」ということを言いたかったんだと思います。高齢の女性記者らしき人が割って入り、ようやく外に出れました。

 望月弁護士が記者会見で私を「ひこうき雲」と特定したのは、私が自分のTwitterで原告側弁護団にする「質問箱」のようなものを作り、裁判で原告団に接触できたら聞いてみよう〜と呟いていたのを見たからでしょう。その「質問箱」から質問しましたので。(リーガルファンデングの手数料と会計について)


 望月弁護士の私への追及行為はそれだけでは済みませんでした。


 【名刺を渡せ、渡さないで怒鳴り合い】

 地方裁判所の一階ロビーで休んでいると、17:11分に携帯へ非通知から電話がかかって来ました。出ると幹事社からでした。「望月先生があなたの名刺を見たいと言ってる」というようなことを言っていて、怒りが収まらない私は「保留にしてください」と頼み、誰かに相談しようと考えていると、望月弁護士が通りがかりましたので「酷くないですか?壁ドンして、私を出さないようにしましたよね?どうして他の記者にはやらないんですか」と非難しました。

 すると望月弁護士は「媒体とお名前も名乗らずに、あそこのクラブというのは身分を明らかにしないとそもそも入れません」と仰るので、私は「私はちゃんと手続きしました!」と、どなり返しました。望月弁護士は「そして質問を受ける私としても、どこの媒体のどの記者さんか知る権利がございます」と、お互いの話は全くかみ合いません。

 私「それで、どうして、ドアを閉めるんですか?」望月弁護士「ちなみにテレビ東京さんはあなたが身分を明らかにしない場合はテレビ東京さんから私に・・・」私「良いですよ、私、記者会見の手続き出してるんですから!」望月弁護士「名刺いただけませんか」私「何でそんなに私の名刺を要求するんですか」

 望月弁護士「取材される記者の方の媒体を・・・名刺を出す出さないか決めてください」私「出しません」望月弁護士「じゃ、テレ東さんからもらいます」と望月弁護士は都内の司法記者クラブの方へ向かいました。その後幹事社から電話がかかり、私の名刺のコピーを渡すというので、仕方なく了承しました。

それで、望月弁護士は私の身分を知ったという訳です。

 望月弁護士はご自身のTwitterで私には何の断りもなく、「ひこうき雲」がライターの身分であることを明かしたので私は読者の「これ、プロが書いてるんかい!」という査読プレッシャーを感じてブログを書かなくてはいけなくなりました。もちろん、意地でもクオリティはあげようと思っています。

 最大の懸念はこれで司法記者クラブの「出禁」になったかな、ということです。まあ主催者側からしたら弁護士さんと揉める胡散臭いトラブルメイカーですよね、ガックリ。

 今から考えると、どうしてそんなに名刺を渡す事に意固地になったのか、よくわかりません。
取材対象者には身分を明かし、名刺を渡すのは基本ですから、今度お会いする機会があれば、名刺はお渡しします。

 その話とは別に、性差による圧倒的な力で行動を制限される恐怖、驚き・・・ごく短い時間でしたが、強いショックを受けました。記者会見で対峙する相手が弁護士さんなので、そのような暴挙に出るとは予想だにしていませんでした。そして、望月弁護士はそのことについて斟酌がなかったようで、後日、私のTwitterアカウントまで挨拶に来ました。


 ぐったりしてロビーで休んでいると、再び目の前を望月弁護士が通りかかったので、何か文句をいうかとも思ったのですが、高潔なる裁判所でそれもどうかと思い、この場合どうすべきか、尊敬する記者さんの顔を思い浮かべると(もう亡くなった方ですが)「取材しなさい、チャンスですよ!」と囁くので、追いかけて取材を試みました。




 【望月宣武弁護士へのインタビュー】

私:今日の裁判の感想をお願いします。


望月弁護士:感想、まあ、どの点についての感想聞きます?特に?

私:先生の主張は通りそうですか?

望月弁護士:通る通らないっていうのは別に今日の裁判の裁判長の対応でわかるもんだと思いますけどね


私:結構、原告に冷たい感じのような

望月弁護士:原告にっていうより双方に、あんまり、あの場でやり合うよく思ってなさそうですよね。
話を双方遮られていましたよね。

私:こんなに書類を出されたらやってらんねぇよみたいなこと言ってましたが。  

望月弁護士:まあそこはね最後ね、私からも一言言いましたけど、人が一人亡くなってることについて 原告ご本人も来ていらっしゃるわけですから、まあ、ああいう発言はないんじゃないかな、と思いますけど。

(個人的な会話をしましたので割愛)

望月弁護士:リーガルファンディング・クラウドファンデングでも活動報告でも主張対比表はできれば掲載して、今、双方からこういう主張ができていて、ここが争点ですと、わかりやすい形で皆さんに提示できた方が良いかなと思っているんですよ。

双方閲覧制限かかったりして閲覧したって手で一生懸命書きとった内容だと、もどっちが何言ってんねんみたいなことになるじゃないですか、あまりにも量が多いから一部抜粋したって所詮、都合のいいことしか書かないわけで、この主張対比表っていうのは全て書面の要約、なるべくエッセンス盛り込んで漏れがないように書かれているので双方の主張がフェアに全部出た方がいいのかと思ってます。

私:またお話伺うことがあるかもしれません。私も被告の方にしか聞いてないので。

望月弁護士:双方の主張が尽くされてこそ初めて...片方の言い分のだけってのは片方偏っちゃうと思うので裁判官にとっても双方の主張が見えた方が良いと思いますけどね。

私:今日のことは(壁ドン)書いても良いですか?

望月弁護士:全然、全然「私はそういうつもりじゃありませんよ」とは書きますよ、もちろん、こういうことがあったんで私は「名を名乗れ」と言ったんです。というふうに書くことになるかと思いますけど、容赦無く書きますけど。

ちなみにですけど、別に私ね、被告の代理人に対しても別に、裁判官に対しても取材される方々に対しても、5ちゃんねるに色々書かれていることに対しても何の恨みもないので、そういう意味では話すべきことは話しますし、いうべき事は言いますし。

非常にフラットに考えていますので。
  
元々、ひこうき雲さんが僕にアタックして来ることは予期していたので、そこは そういう意味では、今日は私はいつ来んのかな、と思ったら、あ、会見で来たんだ、と会見場で来たので、あの驚いたのですけど、全然予期してたので、大丈夫です。 〜終わり〜

 望月弁護士の「被告の代理人、裁判官、5ちゃんねるに恨みがない」という言葉は望月弁護士の今のお立場を象徴しているな、と思いました。望月弁護士は誰かにある種の被害を受けていて、それは誰にも言えない事なのではないか、と思いました。

インタビュー終わり〜



 この日、私は帰りの電車の中でも緊張が解けず、帰宅すると、床に座り込んでしまいました。
裁判資料もぐちゃぐちゃになっていて、整理していくうちに、大変な事に気がつきました。

 壁ドンのショックで「裁判の傍聴の”記憶が飛んだ”」ということです。

 傍聴メモと照らし合わせて詳細な傍聴録を書くことは不可能だということで、当日配布された資料をつなぎわせて何とか完成させました。ところが「当日の資料では」という引用の仕方がまずかったのか、たくさんの苦情が寄せられ、「当日配布された説明資料では」というように修正しました。

 それも気に入らないらしく、一部の方が「出典を明らかにしろ」「事務所(被告)が出した資料で記事を書いた」というようなことをおっしゃっていて、訴状を書き出せば「ご遺族を攻撃している」という方々なので、それではどのようなスタイルなら満足なのか?と発信内容についてお手上げになりました。

 普通、裁判の報道では膨大な資料や記録を限られた文字数で記事を納めなくてはいけないので、引用元を簡略化する事がほとんどです。訴状によると〜とか被告・原告の訴えによると〜などと表記されます。そこが学術論文や研究発表資料とは異なるところです、ご理解ください。

 しかし、思い返すとあの日、私は望月弁護士にコテンパンにやられた、という事は確かです。
ある種の"損害"は確実にありました。ざっくりいうと精神的苦痛を受けたということだと思います。

 それから取材対象者と揉め事を起こしたというのは、記者としての資質を問われるところで、記者クラブの記者がやったら始末書ものです。

 「記者が事件の当事者になってはいけない」というのは記者教育で言われるところで、つまりは当事者になると「取材(記録・録音)」ができなくなるからです。

 情けない気分に浸りながら、その日は眠れなくて、思春期に影響を受けたジャーナリストやお世話になった方、意地悪だったけど、私を記者として一から叩き上げてくれた元ボスのことなどを思い出し、長い夜を過ごしました。(了)

  

①(幹事社とは、記者クラブ制度の一つで共同で記者会見の開催を運営します。記者会見を開いてもらう立場の人も、会見に参加を希望するのも、幹事社に名刺を渡して申し込みます。月代わりで社が変わり、新聞社とテレビ局がペアになっているケースが多いです。会見出席の申し込みはフリーでも出来ますが、開催前に「フリーの誰々が参加しますが、異議ある方は申し出てください」となり、異議があれば出られません。フリー記者は日常的に幹事社と記者会見で「会見に入れろ、入れない」で衝突しています) 


 【番外編〜望月宣武弁護士が被告側を取材?】

 被告側の記者会見で後半に渥美陽子弁護士が会見場の出入り口を気にし始めました。
振り向くと入り口に望月弁護士が会見資料を持って立っていました。

渥美弁護士:すみません、原告代理人の先生、外していただけますか?
そちらで記者会見を聞いていらっしゃるようなんですけど。

望月弁護士:なんか聞かれちゃまずいんですか?

渥美弁護士:別に、こちら記者の方に説明してるんですけど

松永弁護士:取材目的ですか?

望月弁護士:四時半からここでスタートなので待ってるんですけど

(周囲で数名が)幹事社の方対応してください!

松永弁護士:取材ですか?そういう場ではありませんので、はい、出て行ってください

幹事社(テレビ東京)がドアを閉める〜それで、何事もなく会見は続きました。

 ※記者会見中の写真であるので、大丈夫かと思い、望月弁護士の画像を無断で掲載していましました。
当事者である望月宣武氏及び関係者に深くおわびします。


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